bachelor

卒業論文のまとめ

まとめ


本研究では前年度までに作成されているカウンタ回路の学習支援システムを引き継ぎ、より効率的に学習できるようにするために機能拡張とそのためのシステムを作成した.

  • 5 進カウンタでは回路図とタイミングチャートのアニメーションを作成することでカウンタ回路の入出力や Clock 入力による変化を視覚的に理解できるようになっている.
  • 10 進カウンタでは別説明を追加することで通常説明では理解しきれなかった人が理 解できるように 機能拡張した リセットの 方法 は 5 進カウンタで説明しているため, 10 進カウンタの通常説明では 結果のみ示していたが,別説明では詳しく説明している. また,別説明は任意で見るようになっているため,通常説明で理解できた人は,別説明を見ずに次へ進むこともできる.
  • 10 進カウンタでは確認テストの内容が初学者向けということもあり,基本問題のみとなっている.そこで基本問題を理解できている人向けとして 12 進カウンタの問題を追加した.音声合成の検討では今回試験的に取り組むということもあり,フリーソフトを使用している. フリーソフトでは機能も少なく,ブレスと発音時の強弱を工夫したが品質の高いものは作成できなかった.
  • フリップフロップとカウンタ回路のアンケートシステムを作成し,集計と分析を行った.
  • フリップフロップとカウンタ回路の学習支援システムを順序回路の知識の少ない同学科の1 年生 82 名に利用してもらい,アンケートを実施することで、学習支援システムにおける問題点を明確にした.
  • フリップフロップの学習支援システムのドキュメントを作成した.
  • ドキュメントを作成することでシステムの基礎を理解し,来年度以降に同研究を引き継ぐ学生が 理解を深め,より効率的な学習支援システムの作成を行えるようになっている.

今後の課題


・アニメーションの機能追加.


現在アニメーションは 元のシステムとの統合ができていない.そのため ,システムとの
統合を行う必要がある.また,状態が切り替わる速度の 調整ができておらず,人によって
は何度も見なければわからない 人もいる可能性がある.そのため,アニメーションの再生
速度を調整 する必要がある.


・別説明の内容の再検討.


別説明では通常説明に比べると詳しく説明しているが,詳しい説明がわ かりやすい説明
というわけではない.そのため,機能拡張したシステムで実験を行い,その評価を参考に
説明文の再検討を行う必要がある.


・応用問題の拡充.


現時点で応用問題は 1 問しか作成されていない.そのため,問題数の拡充が必要である.
・アンケートの分析の詳細化.
今回の実験では機能拡張前のシステムで行っているため,機能拡張した部分の評価はま
だ得られていない.機能拡張した部分は評価が低い箇所となっているため, 評価を向上さ
せることができたかどうかを調査する必要がある.